「発酵バターの作り方が知りたい!」


こんにちは、発酵食品マニアのすえさやです^^

手作り発酵バターは生クリームを乳酸菌で発酵させるところから始まるので、普通のバターを作るときに比べると時間がかかります。

でも発酵させることによって生まれる酸味は普通のバターでは味わえないし、この酸味がクリーム本来の甘みやまろやかさと合わさるともう!
一度食べると絶対にまた食べたくなる美味しさになんですよ。

今回はそんな発酵バターの美味しさにハマってしまった私が、作り方はもちろん発酵バターの日持ちを良くする方法もお話ししていきますね。

時間はかかりますが作り方自体は簡単なので、あなたもぜひ手作り発酵バターを味わってみてください^^


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ほのかな酸味が美味しい!発酵バターの作り方とは?

材料(生クリーム1パック分)

  • 生クリーム(動物性):200ml
  • ヨーグルト:大さじ2(約30g)
  • 塩(有塩にする場合):ひとつまみ(約1g)


発酵バターを作るときは「動物性の生クリーム」を使います。

バターは動物性の生クリームに含まれる乳脂肪を固めて作るんですが、植物性の生クリームには乳脂肪が含まれていません。

植物性の生クリームに含まれるのは「植物油脂」なので、作り方は同じでもできあがるのはバターよりもマーガリンに近くなります。

香りも味も別物なので、美味しい発酵バターを味わいたいなら植物性の生クリームは使わないようにしてくださいね。

発酵バターの作り方

1.使う容器、スプーンを消毒する


道具を消毒せずに使うと乳酸菌が増える前に雑菌のほうが先に増え、発酵が失敗してしまうことがあります。

なので使う道具は必ず熱湯や食品用アルコールなどで消毒するようにしましょう。

ちなみに写真の容器とスプーンは私が愛用している「タニカ」のヨーグルトメーカーの付属品。
これらは消毒を「電子レンジ」で行えるのでかなり便利です^^

2.容器に生クリームとヨーグルトを入れてよく混ぜる


発酵させるとき、温度をちゃんと保っていても乳酸菌が全体に行きわたっていないと失敗することがあります。

なのでちゃんと発酵させるためにもヨーグルトのダマは残さないようにしましょう。

3.容器にフタをし発酵させる


ヨーグルトメーカーを使うときは40℃で6時間。
室温(20~25℃くらい)だとだいたい半日から1日ほどかかります。

4.発酵が終わったら冷蔵庫に入れる

室温で発酵させた場合は消毒したスプーンで味見をしてみましょう。
生クリームが固くなり酸味が出ていたら発酵終了のサインなので、そのまま冷蔵庫に入れてくださいね。

冷蔵庫で冷やすことで乳脂肪が固まりやすくなり、混ぜたときにバターと水分が分かれやすくなります(2時間以上冷やすのがおすすめ)

ちなみにこの発酵させた生クリームは「サワークリーム」なので、そのまま料理に使えます^^

★サワークリームについてはこちら
サワークリームの作り方!ヨーグルトメーカーなら安心&短時間で完成

5.消毒したボウルに発酵生クリームを移し、ハンドミキサーで混ぜる

6.バターの粒と水分(バターミルク)を分離させる


最初はホイップクリーム状ですが、だんだんバターの粒が目立ってくるようになります。

そのうちバターと水分がはっきり分かれてくるので、出てきた水分は別容器に移しながら混ぜ続けて分離をすすめましょう。

このとき出てきた水分(バターミルク)はパンケーキなどのお菓子作りに使えますし、そのまま飲んでもかまいません。

私はいつもそのまま飲むんですが、バターミルクはほどよい酸味と甘み、さらっとしていて油分は感じず、うすいブルガリアヨーグルトって感じです。
そのまま飲んでも美味しいですよ。

7.ザルでバターとバターミルクを分ける

8.キッチンペーパーでバターの水分を拭き取る

9.バターをキッチンペーパーで3重くらい包んで重しをし、冷蔵庫で一晩水抜きしたら完成


今回、生クリーム 200mlとヨーグルト大さじ2で

  • 発酵バター:91g
  • バターミルク:80ml

できました。

有塩バターにしたい場合はこの後、消毒したまな板・平らな皿・バットなどにバターと塩を置き、ヘラで一緒に練ってくださいね。

発酵バターに塩をくわえる場合

今回は塩の量を1gにしていますが、できる発酵バターの量で味の感じ方が変わります。

  • ほんのり塩味:バター100gにひとつまみ(約1g)
  • しっかり塩味:バター100gに小さじ1/3(約2g)

を目安に塩を入れてみてください^^

発酵バターの保存方法と保存期間

完成した発酵バターは消毒した密閉容器に入れて冷蔵保存するか、ラップで小分けに包んで冷凍保存します。
保存期間は冷蔵だと塩なしで5日、塩ありで1週間、冷凍だと約2ヶ月。

基本的に冷蔵での保存期間は短いですが、これからお話しする「発酵バターの保存性を高める方法」を行えば少しだけ冷蔵での保存期間を延ばすことができるので試してみてくださいね。

発酵バターの保存性を高める方法

発酵バターの保存性を高める方法は「冷水の中で練る」、ただこれだけです。

そもそも手作り発酵バターの日持ちが短いのはバターの中に含まれる水分が多いからなんですよ。
水分が多いと菌が繁殖しやすくなるので、雑菌が増えればカビや腐敗、乳酸菌が増えればバターが酸っぱくなってしまうんですよね。

だから手作り発酵バターからなるべく多くの水分を抜くために冷水の中で練るんです。

脂肪分のバターは冷水で固まり、水分であるバターミルクだけが水に溶け出すので、この工程を行うだけで発酵バターからより多くの水分を抜くことができますよ。

最初は下の写真のように白く濁りますが、水を新しくして練るのを繰り返すとそのうち透明のまま変わらなくなるのでそれまで続けましょう。


水が透明のまま変わらなくなったら水から出し、キッチンペーパーで発酵バターについた水分を拭き取り(このときバターをまな板やトレーの上で軽く練り、バターの中の水分を吸い取れば完璧)バターを新しいキッチンペーパーで包んでから重しをして一晩冷蔵庫で冷やせば完成です。

この工程は面倒ですが、発酵バターの水抜きをすることで冷蔵での保存期間が1週間から2週間に延びますよ。

ちなみに…

冷蔵での保存期間の長さですが、私の経験では

  • 冷水なし+塩なし:5日
  • 冷水なし+塩あり:1週間
  • 冷水あり:2週間
  • 冷水あり+塩あり:3週間

こんな感じでした(この日数を超えると香りが変わったり、酸味が出たりした)

ただ腐った感じではないので加熱調理に使っていますが、安心して使いたいなら期間内で食べきるか冷凍保存がおすすめです。

ということでここまでが発酵バターの作り方でしたが、せっかく発酵バターを手作りしたならぜひとも作ってみてほしいものがあるんです。

それが「レーズンバター」!

手作り発酵バターは香りや甘みと酸味のバランスが良いので、そのまま使っても十分美味しいんですけど、レーズンと合わせるとさらに香りや甘みが強くなってさらに美味しいんですよ。
パンやクラッカーに塗るのはもちろん、ワインや紅茶のお供にもぴったり!

手作り発酵バターだからこそ味わえる、特別なレーズンバターをあなたもぜひ楽しんでみてください^^

発酵バターの美味しい食べ方「レーズンバター」

材料

  • 発酵バター:100g
  • レーズン:30g
  • くるみ:20g
  • お湯:大さじ1
  • 砂糖:小さじ1(黒糖、きび砂糖、はちみつでも)
  • ホワイトチョコレート:40g
  • 塩:ひとつまみ(味を引き締めるためなのでなくても)


お湯はレーズンをやわらかくするために使うので、代わりにアールグレイやダージリンなどの紅茶、ブランデーやラム酒などのお酒を使うのもおすすめですね。

レーズンバターの作り方

  1. 発酵バターを常温に戻しておく
  2. お湯に砂糖を溶かし、レーズンを10~15分ほど浸ける
  3. くるみをフライパンの中火で2〜3分乾煎りする
  4. くるみの粗熱が取れたら、包丁でざく切り(5mm角くらい)にする
  5. ホワイトチョコを溶かす
    刻んだホワイトチョコを耐熱皿に入れ、湯煎か電子レンジ(600Wで20秒ずつ加熱して混ぜる)
    面倒だったら粗めに刻むだけでもOK(チョコの食感を活かせる)
  6. 発酵バターとホワイトチョコ、塩(入れる場合)を混ぜる
    熱いチョコを入れるとバターが溶けるので注意!
  7. くるみ、レーズンを入れて混ぜる
    レーズンはふっくらしているか確認し、キッチンペーパーで水分を拭き取ってから発酵バターに入れる
  8. 型に入れるか、ラップやクッキングシートで包み棒状に成形する
  9. 冷蔵庫で2時間以上冷やして固めたら完成
    食べるときはお好みの厚さにカットして、クラッカーやパンと一緒にどうぞ^^


今回はレーズンバターを作りましたが、実はほかのドライフルーツでも美味しくできますよ。
例えば

  • ブルーベリー
  • クランベリー
  • プルーン
  • いちじく

など。
ナッツもくるみだけじゃなく、アーモンドやピスタチオ、ヘーゼルナッツなんかも美味しいので、ぜひいろんな組み合わせで作ってみてくださいね。

レーズンバターの保存方法と保存期間

完成したレーズンバターも手作り発酵バターと同様、消毒した密閉容器に入れるか、ラップで小分けに包んで冷蔵・冷凍保存します。

しっかり水抜きした発酵バターで作れば、保存期間は冷蔵だと約2週間、冷凍だと約2ヶ月もちますよ。

ちなみにレーズンをふっくらさせるのにお酒を使うと冷蔵での保存期間を3週間に延ばすことができますが、その場合はお子様やアルコールに弱い方は食べられなくなるので注意してくださいね。

ということでここまで発酵バターやレーズンバターの作り方を見てきましたが、最後に作り方の要点だけまとめておきましょう。

まとめ

  • 発酵バターの作り方は
    1. 使う容器、スプーンを消毒する
    2. 容器に生クリームとヨーグルトを入れてよく混ぜる
    3. 容器にフタをし発酵させる
    4. 発酵が終わったら冷蔵庫に入れる
    5. 消毒したボウルに発酵生クリームを移し、ハンドミキサーで混ぜる
    6. バターと水分(バターミルク)を分離させる
    7. 日持ちを長くする場合はできたバターを冷水の中で練る
    8. キッチンペーパーでバターの水分を拭き取る
    9. バターをキッチンペーパーで3重くらい包んで重しをし、冷蔵庫で一晩水抜きしたら完成
  • レーズンバターの作り方は
    1. 発酵バターを常温に戻しておく
    2. レーズンをふっくらさせる
    3. くるみを乾煎りして刻む
    4. ホワイトチョコを溶かす
    5. 発酵バターにホワイトチョコ、塩(入れる場合)を混ぜる
    6. くるみ、レーズンを入れて混ぜる
    7. 型に入れるか、ラップやクッキングシートで包み棒状に成形する
    8. 冷蔵庫で2時間以上冷やして固めたら完成


発酵バターは作り方自体は簡単ですが、生クリーム+ヨーグルトのお値段とそこからできる発酵バターの量を考えるとどうしても割高になります。

正直、発酵バターは市販で買ったほうが安いし手間も時間もかかりません。

でも手作り発酵バターには好みの生クリームやヨーグルトを選べるという自由があるし、クリームからバターになっていく感覚は手作りでないと味わえません。
できたてならではの風味の良さもありますしね。

なのであなたもぜひ一度、手作り発酵バターを楽しんで味わってみてください^^

★私が使っているヨーグルトメーカーについて
ヨーグルトメーカーはタニカがおすすめ!愛用者が話す8つの理由とは?

★おすすめの発酵バター


ハピパリ運営者 “ すえさや ” ってどんな人? 

  • 「広島県」出身の「福岡県」住まいのアラサー主婦(生い立ち
  • 発酵食品と猫LOVE
  • ゲームも好き
  • 韓国語の勉強中

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