「粕漬けの作り方が知りたい!」
「自分好みの粕漬けが食べたい!」
こんにちは、発酵食品マニアのすえさやです^^
以前ブログで奈良漬けの作り方をお話ししたんですが(ちなみに奈良漬けの作り方はこちら)それ以降、読者さんから「粕漬けの作り方」に関してメッセージをいただくことがとても多かったんですよね。
やはり同じ酒粕を使う漬物なら簡単な粕漬けのほうがいいからでしょうか…実際、私も作るなら粕漬けのほうが頻度高めですし(笑)
なので今回は
- 粕床の作り方
- 野菜、魚、肉の粕漬けの作り方
- 粕床の使いまわし回数
- 使った粕床は食べていいのか
- 粕漬けの味のアレンジ
についてお話ししていくので、ぜひ粕漬けを作るときの参考にしてみてくださいませ。
ではさっそく、粕漬けの基本となる粕床の作り方から見ていきましょう。
組み合わせで自分好みに!粕床の作り方とは?
~茶色くなった酒粕でも作れます~
粕床の作り方って実は「酒粕・味噌・甘味調味料を混ぜる」だけというすごくシンプルなものなんですよね。
でもだからこそ「どんな酒粕を使うか」「味噌を辛口にするか甘口にするか」「甘味調味料に何を使うか」によって味が変わるんですよ。
だから初めて自分で粕漬けを作るなら、最初に少量の粕床を作って「試し漬け」をしてみることをおすすめします^^
ということで今回は試し漬け用の分量でお話しするので、味が決まったら量を増やして作ってくださいね。
粕床の材料(試し漬け用)
- 酒粕:100g
- 味噌:10g
- 砂糖:大さじ1
- 日本酒(粕床が硬いときの調節用)
粕漬けの味は粕床に入れる味噌によって味が変わります。
酒粕に対して味噌の分量は少ないけど、漬けていると結構影響力が大きいんですよね。
だから最初に粕床を少なめに作って試し漬けをするのが個人的にはおすすめなんですよ。
自分の持っている酒粕と味噌でどんな味になるのか最初に知っておけば、味の調節やアレンジもしやすいですし^^
ちなみに粕漬けが甘い場合は「味噌(辛口)」や「醤油」、辛い場合は「砂糖」「はちみつ」「みりん」などで味の調節は可能です。
それと使う酒粕は白色のものから発酵が進んで茶色くなったものまで幅広く使えますよ。
★酒粕の変色についてはこちら
⇒酒粕が賞味期限切れに!色も変わってるけどいつまで食べられる?
粕床の作り方
粕床の作り方は材料を全部混ぜるだけなんですけど、酒粕によっては硬くて混ぜにくいことが結構あります。
でもそんなときは日本酒に酒粕を浸けてしばらく置いておくことで混ぜやすくなりますよ。
また粕床は味噌と同じくらいか少し軟らかいくらいが食材を漬けやすいので、そのくらいの硬さになるように作りましょう。
酒粕を浸けておいた日本酒を一緒に混ぜ込んでもいいし、味を調節するのに使う醤油・はちみつ・みりんなどでも柔らかさは出せます。
ちなみに最近私が粕床を作るときは、甘い麦味噌・てんさい糖・本みりんを使うことがほとんどです。
私は甘口が好きなのでこの組み合わせなんですが、組み合わせ次第でいろんな味にできるのであなたもお好きなもので粕床を作ってみてくださいね。
粕床の日持ち
粕床はなにも漬けていない状態なら、酒粕のアルコールで3週間くらいもちます(空気に触れないようにすることが大事)
ですが作るときに素手で混ぜていたり、すでに食材を漬けてしまった場合は雑菌や水分が入ってしまうので1週間くらいを目安に使い切ると安心ですね。
だから粕床を長くもたせたいなら消毒した容器に消毒したスプーンまたは消毒したゴム手袋で作り、漬けるときも必要な分だけスプーンで取り出して使うのがおすすめですよ。
ということでここまで粕床の作り方を見てきましたが、粕床が出来たらいよいよ粕漬け作り。
粕漬けは野菜だけでなく魚肉でも作れるので、それぞれ作り方を見ていきましょう。
野菜や魚肉の粕漬けの作り方
粕漬けは野菜だけでなく魚や肉でも作ることができるので、今回は
- きゅうり
- ブリ
- 鶏モモ肉
を例に粕漬けの作り方をお話ししていきますね。
それではまずは野菜の粕漬けの作り方から(ラップを使った漬け方でお話ししています)
野菜の粕漬けの作り方
作り方
- 野菜を洗って水気を拭き取る
- 塩を軽くすり込む
※すり込まない場合は漬かるのに時間がかかります - 野菜に粕床を塗り込み、ラップでぴったりと包む
※きゅうり1本なら粕床は大さじ1
※塩をすり込んで時間を置いてから漬けると塩味のある粕漬けができます(漬けるときは出た水分をキッチンペーパーで拭き取る) - 漏れ予防のため袋に入れて冷蔵庫で1~3日漬けたら完成
※甘味の強い粕床だと2日、塩味の強い粕床だと1日くらいが美味しいです(個人的に) - 粕床を洗い流すか拭き取って食べる
※粕床を無駄にしたくない場合はそのまま食べるか、粕汁などに利用するといいですね
※アルコールが含まれるのでお子さんやアルコールに弱い方は注意
漬けた野菜は粕床を拭き取った瞬間からどんどん香りが抜けて美味しくなくなっていきます。
2日目までならなんとか美味しいですが、3日目くらいになると味がぼけて美味しくないので早く食べるようにしましょう。
粕床に直接野菜を漬けた場合の使いまわしについて
粕床から必要な分量だけをとって漬けるのではなく粕床に直接野菜を漬けた場合、だいたい2~3回くらいは使いまわせます。
漬ける野菜にもよりますが、野菜は水分が出るものが多いので3回使うころには粕床が水分でべちゃべちゃになっているはず。
そうすると酒粕のアルコールも薄まって雑菌も繁殖しやすいだろうから、今あるものは粕汁など加熱するものに使って、粕床はまた新しく作りましょう。
ということで野菜の粕漬けの作り方でした。
次は魚の漬け方をお話ししていきますね。
魚の粕漬けの作り方
作り方
- 魚に塩を軽くすり込んで3分~5分放置
※臭みをとるため - 魚から出た水分をキッチンペーパーで拭き取る
- ラップに粕床を塗ってそこに魚を置き、魚の上から粕床を塗る
※ブリ2切れなら粕床は大さじ3くらい - ラップをぴったりと巻いて漏れ予防のため袋に入れて冷蔵庫で12時間以上漬ける
※長く漬けると味が染み込んで美味しいです - 粕床を拭き取って焼いて食べる
※焦げやすいので中火よりの弱火くらいで加熱するのがおすすめ
※粕床を無駄にしたくない場合は粕汁など加熱するものに利用するといい
魚の粕漬けは焼く前だと冷蔵庫で3日、冷凍庫だと1ヶ月くらい保存できます。
なので下味おかずとして冷凍しておくと便利ですよ。
使うときは前日に冷蔵庫に移動させて解凍してから焼いてくださいね。
粕床に直接魚を漬けた場合の使いまわしについて
直接魚を漬けた粕床を使いまわすのは衛生的に不安なので、私はおすすめしません。
…が、実は1回だけ使いまわしたことはあります。
刺身で食べられるくらい新鮮な魚を漬けたので「もう1回くらいは大丈夫か!」と思って使いまわしました。
何ともなかったし2回目でも美味しかったんですが、気持ちがちょっと落ち着かなかったのでもうしていません^^;
ということで魚の粕漬けの作り方でした。
最後はお肉の漬け方ですね。
肉の粕漬けの作り方
~私は一緒にナスを切って入れています~
作り方
- 袋に肉と粕床を入れて揉み込む
※鶏モモ肉400gなら粕床は大さじ3くらい - 袋の空気を抜いて封をしたら漏れ予防のため袋に入れて冷蔵庫で12時間以上漬ける
※3時間とかだとさっぱり、長く漬けると味が染み込みます - 粕床を軽く拭き取って焼いて食べる
※焦げやすいので中火よりの弱火くらいで加熱するのがおすすめ
※粕床を無駄にしたくない場合は粕汁など加熱するものに利用するといい
肉の粕漬けは漬ける前だと冷蔵庫で3日、冷凍庫で1ヶ月くらい保存できますよ。
使うときは前日に冷蔵庫に移動させて解凍してから焼いてくださいね。
それと鶏モモ肉はデコボコしているので粕床が拭き取りにくく、どうしても焦げやすくなります。
だから私は鶏モモ肉を使うときは野菜から出る水分を使って酒粕煮みたいにして食べているんですが、焼いて食べたいなら粕床を拭き取りやすい「ささみ」か「胸肉ブロック」がおすすめですよ^^
粕床に直接肉を漬けた場合の使いまわしについて
肉は魚よりも菌が心配なので、使いまわしはNG。
ということでここまで粕漬けについていろいろと見てきましたが、最後にアレンジや粕床の衛生面についてもう少しお話ししますね。
まとめ
- 粕床の作り方は「酒粕・味噌・甘味調味料」を混ぜるだけ
- 最初に少量作って試し漬けしてみるのがおすすめ
- 野菜を漬けるときは塩もみしてから漬け、冷蔵庫で1日~
- 魚を漬けるときは塩をまぶして5分ほど置き、出てきた水分を拭き取って粕床に漬け冷蔵庫で12時間~
- 肉を漬けるときは粕床を揉み込んで冷蔵庫で12時間~
- 魚肉の粕漬けは冷蔵庫で3日、冷凍庫で1ヶ月ほど保存可能
- 粕床の使いまわしは野菜のみ2~3回できる
粕床は清潔な容器で作って空気に触れないように保存しておけば3週間くらいもちますが、手で混ぜたり直接食材を漬けてしまうと1週間くらいしかもちません。
食中毒を起こす菌の中には加熱しても防げないものもありますし、衛生面はちゃんとしておきたいですよね。
だから衛生的にも経済的にも、粕漬けを漬けるときはちょっとずつ取り出してラップや密封袋で漬けるのがおすすめです。
そして取り出した粕床は使いきりなので、思いっきりアレンジもしちゃいましょう。
例えば、
- 出汁粉末
- 刻んだ鷹の爪
- おろしにんにく
- おろししょうが
- ゆずペースト
- わさび
など合うものは意外とあるので、ぜひいろいろと試してみてください^^
ハピパリ運営者 “ すえさや ” ってどんな人?
- 「広島県」出身の「福岡県」住まいのアラサー主婦(生い立ち)
- 発酵食品と猫LOVE
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