「ぬか床は冷蔵庫と常温、どっちで保存したほうがいいの?」
こんにちは、発酵食品マニアのすえさやです^^
最近、ぬか漬けを手作りする人が増えてきましたけど、きっと多くの人が冷蔵庫での保存を考えていることでしょう。

だって市販のぬか床は、ほとんどが冷蔵庫で保存するように説明されているもんね^^;
実はぬか床の冷蔵保存も常温保存も、それぞれに良いところと悪いところがあるんですよね。
大事なのはそれらを知って自分のライフスタイルにあった方法をとること!
ここでは冷蔵庫と常温それぞれのメリット&デメリットを紹介しているので、ぜひあなたが保存方法を選ぶときの参考にしてみてください^^
また最後には虫の侵入や臭いの対策についてもお話ししているので、お楽しみに♪
それではさっそく、ぬか床の冷蔵庫保存について見ていきますよ~!
ぬか床を冷蔵庫で保存するとどうなる?
今スーパーとかで販売されているぬか床(すでに発酵されているもの)って、ほとんどがジップロックタイプで冷蔵庫で保存することを第一に考えられていますよね^^
でも私はぬか床のお世話の仕方を祖母に教えてもらったので、昔ながらの常温保存派。
だから、どうしてこんなにもぬか床の冷蔵庫保存が流行っているのか、よく分からなかったんです…。
そこで試しに、冷蔵庫と常温の保存にどんな違いがあるのか、8月~11月の4ヶ月だけぬか床を冷蔵庫で保存してみることにしました。
すると常温保存では知らなかった「冷蔵庫保存のメリット&デメリット」を知ることができましたよ^^
それをあなたにも紹介しますね。
ぬか床を冷蔵庫で保存するメリットは3つ!
~ぬか漬け盛り合わせ~
冷蔵庫保存のメリットその1:かき混ぜる回数が少なくて済む
もともとぬか床をかき混ぜるのは、乳酸菌の増えすぎ予防など「菌のバランス」を整えるために行います^^
でも冷蔵庫だと乳酸菌を含む色んな菌の増殖が抑えられるため、かき混ぜがそんなにいらないんですよね。
だから常温に比べると、お世話がめっちゃ楽でした(笑)

夏場の常温だと1日に2~3回のかき混ぜが必須なんですけど、冷蔵庫なら2~3日に1回でOK!
冷蔵庫保存のメリットその2:ぬか床がカビにくい
冷蔵保存では菌自体の増殖が抑えられるので、水分を含んでいるぬか床でもカビが生えにくくなります^^
常温だと塩分濃度や乳酸菌の出す乳酸がしっかりしてないとすぐにカビが生えてしまう可能性があるんですが、冷蔵庫だと塩分や酸味が少なくてもある程度はカビが生えることがありませんでした。

とくに私が実験した8月~9月は湿度が高かったので、カビに神経質にならなくてもいい冷蔵庫保存は気持ちがかなり楽でしたね^^
冷蔵庫保存のメリットその3:最初から冷たいぬか漬けが食べられる
常温で漬けていると、夏場はどうしても温かいぬか漬けが出来上がります^^;
だから食べる前に1度、冷蔵庫で冷やさないと美味しくいただけないんですよ。
でも冷蔵庫で保存していると、ぬか漬けが最初から冷たい!
取り出してすぐにご飯と一緒に食べられるので、無駄な時間がかからなくて便利でした。
さて、ここまでは冷蔵庫保存のメリットばかりお話ししてきましたが、デメリットもあったのでそっちもちゃんとご紹介^^
ぬか床を冷蔵庫で保存するデメリット2つとは?
~足しぬかをしても冷蔵だとなかなか発酵しません~
冷蔵庫保存のデメリットその1:乳酸菌が減っていく
冷蔵庫の温度は低すぎて、乳酸菌にとってはかなり活動しにくい状況なんですよね。
だからぬか床を冷蔵庫にず~っと入れっぱなしにしていると、乳酸菌は増えることができなくてどんどん減っていってしまいます…。
その結果、酸味や旨味が減って塩味が強いだけのぬか漬けに。

ちなみに私のぬか床の場合は、最初の2週間くらいは美味しかったものの、3週間目くらいから味気ないぬか漬けができるようになりました^^;
冷蔵庫保存のデメリットその2:漬かるのに時間がかかる
冷蔵庫保存は乳酸菌の活動が鈍るので、食材の漬かりが遅くなるのは仕方のないこと。
でも夏場の常温だと4時間くらいで漬かる「きゅうり」が、冷蔵庫だと半日~1日くらいかかるのはちょっと^^;
我が家では毎日ぬか漬けを食べるし、夫のお弁当にもぬか漬けを入れているので、この漬かり具合の遅さはちょっと困りました。
いつもは冬場の常温でも、暖房のついている部屋に置いていたのでそれなりに早く漬かっていたんですが、冷蔵庫保存だとそれができず…。

ぬか漬けをあまり食べない人はいいかもしれませんが、よく食べる人にとっては冷蔵庫保存ってちょっと不便かもしれません^^;
お次は、昔ながらの常温保存についてお話ししていきますよ~。
ぬか床の常温保存は昔ながらの方法!
昔は冷蔵庫がなかったので、ぬか床は常温で保存するのが普通でした。
最近は夏も暑くなってきたし冷蔵庫保存が主流ですけど、私はど~しても昔ながらの方法にこだわりたくて…。
ぬか漬けを常温で漬け続けて50年以上の祖母に色々と教えてもらいながら、毎日ぬか床のお世話をしています^^

私が常温でぬか床をお世話しはじめて4年以上…。
「やっぱり常温保存にしてよかった!」と思えるのはメリットがあるから^^
それではさっそく常温保存のメリットから見ていきますよ~!
ぬか床を常温で保存するメリット3つとは?
常温保存のメリットその1:ぬか漬けがすぐにできる
常温保存だと乳酸菌の動きが活発なので、食材が早く漬かります^^
冷蔵庫だと漬かるのに1日~1日半かかる根菜も、夏場の常温なら半日あればOK!
我が家はぬか漬けをよく食べるし、夫の実家にも持っていくことが多いので、漬かりが早いのはかなり助かるんですよね。
常温保存のメリットその2:ぬか床自体が美味しくなる
常温でぬか床を保存すると、冷蔵庫保存とは違って乳酸菌が活発に動きます^^
するとぬか床はどんどん発酵!
ほどよい酸味に旨味を持ち合わせた、最高に美味しいぬか床が出来上がるんですよ。
そして美味しいぬか床は、なんと料理に使っても美味しいというね♪
⇒ぬか漬けのぬかを食べる!今すぐできる美味しいレシピ3つとは?
でもこれって、ぬか床がちゃんと発酵しているからできること。
だって発酵が足りてないぬか床を食べてみたけど、ヌカ臭いし塩辛いだけだしで全然美味しくなかったから^^;
ぬか床の美味しさはぬか漬けの美味しさにもつながっているので、味にこだわるならやっぱり常温保存が良いんですよね。
常温保存のメリットその3:お世話のしがいがある
常温保存は冷蔵保存と違って、ぬか床にすぐ影響がでます^^
どういうことかというと、世話を怠れば比較的すぐに酸味が強くなったり臭いがおかしくなったりの異変がでるし、旨味を増やすために昆布や山椒を入れれば1~2週間後には馴染んでぬか床が美味しくなる…みたいな。
私は4ヶ月冷蔵庫でぬか漬けを保存しましたが、愛着がわいたのはやっぱり常温の方でした^^

反応があって面白いし、なんかもう「私がいないとダメね…この子は」みたいな心境になるんですよね(笑)
- 実験が好きな人
- お世話が好きな人
- 変化を楽しみたい人
には、常温保存が結構おすすめです♪
ということで、ここまではぬか床の常温保存のメリットについて見てきました。
もちろんぬか床の常温保存にもデメリットはあるので、次はそちらについて見ていきましょう。
ぬか床を常温で保存するときのデメリットは2つ!
~常温保存はかき混ぜ命!~
常温保存のデメリットその1:夏場のお世話が大変
常温でぬか床を保存するときに1番大変なのは「夏場」です^^;
乳酸菌が活発に動くのは20~25度なんですけど、30度近くなる夏場は乳酸菌だけでなく色んな菌が大増殖!
菌のバランスが崩れると、
- 酸っぱくなりすぎる
- シンナー臭がする
- ぬか床の表面が白くなる
などの異変が起こる(もし起きたとしても復活可能な)ので、これらを防ぐためにもかき混ぜがすごく大事になってきます。
★ぬか床の臭いや味が気になるときはこちら
⇒ぬか床で起きる6つの臭いの解決法とは?達人の祖母&マニアがご紹介!
⇒ぬか漬けがまずい!6種類の困った味を美味しく戻す方法とは?
私は猫を飼い始めてから室温を25度くらいに保っているので、かき混ぜは1日に2~3回でいいんですが、祖母宅の場合はクーラーがない場所に置いてあるため、ぬか床にラップをひいて保冷剤を置いたり、かき混ぜを1日5~6回もするんですって!(驚)
常温保存のデメリットその2:雑菌が増殖しやすいので油断できない
冷蔵庫では雑菌の増殖が抑えられますが、常温ではそうはいきません。
常温だと乳酸菌が元気なように雑菌も元気なので、冷蔵庫保存に比べると常温保存は早くカビが生えやすいし腐りやすいんですよね(とくに梅雨や夏場は要注意!)
とはいえ、基本的にちゃんとお世話をしていればぬか床がカビたり腐ったりすることはないのでご安心を!
乳酸菌がしっかり元気なら、たとえ雑菌が入ってきたとしても乳酸菌が自分たちで雑菌を殺してしまうし、乳酸菌の出す乳酸やぬか床の塩分には雑菌の増殖を抑える効果もあるので^^

げんに私のぬか床は梅雨だろうと真夏だろうと常温保存ですが、全くおかしくなっていません。
だからぬか床のお世話に慣れていない人にとっては、常温保存ってちょっとハードルが高いかもしれません…。
私も最初の1年は祖母にダメ出しばかりされていたので(笑)
安心してぬか漬けを作りたいなら、冷蔵庫のほうがおすすめかな~と思います^^
ということで、ここまでぬか床の冷蔵庫保存と常温保存、それぞれのメリット&デメリットを見てきました^^
でも冷蔵庫保存か常温保存を選んだところで、どっちにしろアノ問題が気になりますよね?
そう、臭いもれと虫です!
冷蔵庫は閉め切っているから臭いが充満しそうだし、常温は虫の侵入が気になる…なんて思っている人は結構多いはず…。
そこでお次は、臭いもれと虫の対策法についてお話ししていきますね。
ぬか床の臭いや虫の侵入を防ぐには?
~この上に蓋をして虫予防~
ぬか床の臭いをもれさせないためには、容器の蓋をきっちり閉めておけば問題ありません。(タッパーみたいに)
でも祖母いわく、ぬか床って基本的に密封しないほうがいいみたいなんですよね。
なんか密封にするとぬか床の水分が蒸発しないからすぐベチャベチャになるし、空気が苦手な乳酸菌や酪酸菌なども増殖しやすくなるんですって。
冷蔵庫保存なら菌自体の動きも鈍くなっているので閉めたままでもいいでしょうが、蓋を閉めっぱなしにするなら
- 長期間の放置
- 水分管理のサボり
はしないようにしましょう^^
そして、もしも常温でぬか床を保存するなら、密封はしないほうがおすすめ!
夏場に密封していると蓋に蒸発した水分がたまってビショビショになってしまうので^^;(蓋にカビ…なんてことも)
密封していないとぬか床の臭いが気になるかもしれませんが、広い場所に置いておけばあまり気になりませんよ^^
ただ、密封していないぬか床は虫が入り込むことがあるので、虫の侵入を防ぐために、ガーゼや不織布をかぶせてゴムでとめておきましょう。
祖母いわく虫予防のためにぬか床にかけるものは
- 目の細かいガーゼ
- 手ぬぐい
- 薄いハンカチやタオル
でもいいとのことなので、お家にある清潔なものを使ってくださいね。
ちなみに、この虫予防は冷蔵庫保存しているぬか床を一時的に常温に置いておくときにも使えますよ^^

私も冷蔵庫で保存していたとき、冷蔵庫内では密封、週に1日常温に置くときは手ぬぐい+ゴム(蓋はその上に軽く置く)ようにしていました。
ちょっと長くなったので、それぞれのメリット&デメリットを忘れちゃった人も多いはず(笑)
最後にまとめてメモしておくので、復習がてら振り返ってみてくださいね^^
まとめ
- ぬか床を冷蔵庫で保存するメリット3つとは
- かき混ぜる回数が少なくて済む
- ぬか床がカビにくい
- 最初から冷たいぬか漬けが食べられる
で、デメリット2つは
- 乳酸菌が減っていく
- 漬かるのに時間がかかる
ことである。
- ぬか床を常温で保存するメリット3つとは
- ぬか漬けがすぐにできる
- ぬか床自体が美味しくなる
- お世話のしがいがある
で、デメリット2つは
- 夏場のお世話が大変
- 雑菌が増殖しやすいので油断できない
ことである。
- ぬか床の臭いをもれさせないために容器の蓋をきっちり閉めてもいいが、ずっと密封したままにしないこと。
- 蓋をしっかり閉めないときはガーゼなどをかぶせてゴムでとめ、虫の侵入を防ぐこと。
ぬか漬け生活を長~く続けるコツは、ぬか床を自分のライフスタイルに合った方法で保存することです^^
私は1日中家にいるのでぬか床を常温保存にしていますが、お仕事をしているとどうしてもかき混ぜが面倒なときだってありますよね。
そういうときには、常温よりも冷蔵保存のほうが合うでしょう。

また、季節によって保存方法を変えるというのもアリ!
暑い夏だけ冷蔵庫に入れて、あとは常温で保存するとか^^
ハピパリ運営者 “ すえさや ” ってどんな人?
- 「広島県」出身の「福岡県」住まいのアラサー主婦(生い立ち)
- 発酵食品と猫LOVE
- スマホゲームも好き
- 韓国語の勉強中
SNS
SNSではブログに載せていない写真だったり、お話をしています
- Instagram
↑ 猫メイン(=・ω・=)♥(写真がたくさん溜まったら一気にあげるスタイル) - Twitter
↑ 新着記事の情報、普段の私の様子をブツブツ(普段の私については気まぐれにつぶやきます) - 公式LINEアカウント
↑ 新着記事の情報、ブラッシュアップ記事の情報をお知らせ(個別チャットで発酵食品についての相談も受け付けております(*’ω’*))