「味噌の種類の違いは何?」
「どうやって使い分ければいいの?」
こんにちは、発酵食品マニアのすえさやです^^
市販の味噌の種類ってすごく多くないですか?
だから新しく味噌を買うときは「どれがいいんだろう」って迷う人が結構多いはず。
かくゆう私も味噌の種類の違いを分かっていなかった頃は、選ぶのが面倒でいつも同じ味噌を買っていました^^;
なのでここでは、
- 味噌の種類の違い
- 味噌ごとの使い分け
についてお話ししようと思います。
最後まで読むころには、あなたも味噌の使い分けをしてみたくなるに違いない!^^
ということで、さっそく味噌の種類の違いから見ていきましょう。
選ぶときに考えたい!味噌の種類の違い3つとは?
スーパーに行くと味噌がたくさん並んでいて、なにがどう違うのか分からないって人は多いはず。
でもご安心を^^
味噌には3つの違いがあって、それが分かれば味噌選びもスムーズにできるようになりますよ。
そんな味噌選びに大事な3つの違いというのは、下のとおり。
- 原材料
- 香りや味
- 色
これだけだとザックリしていてよく分からないと思うので、今からそれぞれの違いについて詳しくお話ししていきますね。
まずは1つ目の違い「原材料」についてです^^
味噌の種類の違い1つ目:原材料
味噌は
- 大豆
- 麹
- 塩
によって作られるんですが、どんな麹を使うのかによって味噌の種類は違ってきます^^
それをちょっと分かりやすく下にまとめてみました。
味噌の材料の違いと種類
- 米味噌
→大豆+米麹(米に麹菌をつけたもの)+塩 - 麦味噌
→大豆+麦麹(麦に麹菌をつけたもの)+塩 - 豆味噌
→大豆+麹菌+塩
こう見ると、豆味噌だけなんだか違いますよね。
米味噌と麦味噌は大豆と麹を使っているのに、豆味噌はなんと大豆にそのまま菌をつけているという!
それが味噌の香りや味にどう影響するのか…は次の章にお話しするとして、まだ「合わせ味噌」のお話をしてなかったので、続きを(‘◇’)ゞ
お店でもよく見る合わせ味噌。
これは味噌や麹を2種類以上使って作られたものになります^^
たとえば
- 米味噌+麦味噌
- 米麹+麦麹
という感じ。
合わせ味噌は味噌と味噌を合わせるだけでも作れるので、自分で違う種類の味噌を2つ買って混ぜてもOK!
ちなみに私は
- 米味噌
- 麦味噌
を用意して、上2つを混ぜた合わせ味噌を作っています^^
いろんな組み合わせができるし割合も好きに変えられるので、あなたもぜひ自分好みの合わせ味噌を作ってみてくださいね♪
ということで、味噌の種類と材料の違いについて見てきました。
…が、この材料の違いは当然「味噌の味」や「味噌の香り」にも関係してきます^^
なのでお次は、そのお話をしていきますよ~。
味噌の種類の違い2つ目:香りや味
~味噌煮込みうどん~
味噌は種類によって材料が違うので、当然、香りや味にもそれぞれ違いが出てくるんですよね。
もちろん作る人(メーカーや商品)によって同じ種類の味噌でも違ってくるけど、私が今までいろんな味噌を食べてきて思ったのは
- 米味噌は、嗅ぎ慣れた米の香りがするのでクセがないように感じる
- 麦味噌は、麦の香りが目立つ
- 豆味噌は、大豆だけを使っているだけあって加熱しても薄れないほど香りが強い
ものが多いということ^^
ちなみに、合わせ味噌は複数の味噌や麹が混じりあっているので、単体の味噌に比べるとクセが少なくて食べやすかったです♪(どの料理に使ってもすごく合った)
味の場合は、同じ種類の味噌でも甘かったりしょっぱかったり本当にバラバラ!
辛さはもちろん塩によって調節されているんですけど、甘さってどうやって調節されているか知ってます?
実は、麹の量で違いが出るんですよね^^
ほら、米麹だけで作る甘酒ってものすごく甘いじゃないですか。
それと同じで、入れる麹の量が多いほど甘い味噌ができるんです!
- 麹の量が多い場合
⇒甘くなる、大豆よりも麹の香りが強くなる - 麹の量が少ない場合
⇒塩が強くてしょっぱい、大豆の香りが強い
だから甘めの味噌がいいな~というときは「甘口」という表記はもちろん、「麹たっぷり」とか麹の量に関する言葉にも注目するといいですよ^^
ということで味噌の味の違いについて見てきましたけど、味噌ってほかにも違うところがありますよね。
そう、あの色!
白っぽかったり、うす茶色だったり、赤かったり…。
どうして色が違ってくるのか、色が違うとなにかあるのか、お次はそんなお話をしていきましょう!
味噌の種類の違い3つ目:色
~祖母にもらった味噌(熟成が進んで赤から黒に)~
味噌には
- 白色
- 淡色(黄土色っぽい)
- 赤色
と3つの違いがありますけど、これはメイラード反応の差によって生まれます^^
「メイラード反応」とは糖とアミノ酸がくっついて、褐色のメラノイジンという物質ができる現象のこと。
メラノイジンがたくさんできればできるほど、味噌の色は濃くなっていくよ!
でもどうしてこんなに色に違いが出るのか…それは作り方に秘密があるんです。
「白色」の味噌をつくるとき
- 大豆を水に浸けたあと、皮をむいて茹でる
(水に大豆の糖が流れでるようにするため) - 大豆よりも麹の量を多くする(だから白っぽい味噌は甘くなる)
- 塩分濃度は6~7%くらいで、熟成期間は1~2週間
大豆の皮をむいて水で茹でると大豆の中の糖とタンパク質が水の中に出ていってしまうんですが、実はこれがきも。
メイラード反応は糖とアミノ酸がくっつくことで起こるので、大豆の中の糖とタンパク質(大豆のタンパク質は麹によってアミノ酸などに分解される)が減れば、当然メイラード反応も起きにくくなりますよね。
しかも熟成期間を短くすることで、メイラード反応をさらに抑えているというワケ。
(といっても、白味噌もずっと置いておくと反応がすすんで茶色になるので抑えるというよりも、白いうちに食べる…と言ったほうが正しいかも。長期で保存する必要がないから塩分も少なめだし)
でも赤色の味噌をつくるときは、白味噌をつくるときとは全く逆。
メイラード反応が起こりやすいようにつくられているんです^^
「赤色」の味噌をつくるとき
- 大豆を水に浸けたあと、高温で長時間蒸す
(大豆のタンパク質が麹によってアミノ酸などに分解されやすいように) - 麹と大豆は同じくらいの割合
- 塩を多くして熟成期間を1年以上と長くとる
赤色の味噌をつくるとき、大豆を茹でずに高温で長時間蒸しているのはメイラード反応がより起こりやすくするためなんですよね。
(蒸すことで大豆たんぱく質が熱で変化し、麹の酵素でアミノ酸により分解されやすくなる^^)
しかも(雑菌が増えるのを抑えるために塩を足して)長期間熟成することはメイラード反応をさらにすすめることになるので、味噌はますます濃い色に!
ちなみに、「淡色」の味噌の場合は…
だいたい白味噌と同じ作り方になります^^
でも熟成期間は白味噌よりも長く、赤味噌よりも短いので、色は白でも赤でもなく黄土色になるんですよね。
あ、そうそう!
味噌の熟成はずっと続くので、買ってからも色は濃くなっていきますよ。
私が祖母からもらう味噌も元は赤味噌なんですが、今では黒っぽい色になってしまいました^^;
むしろ色の原因である「メラノイジン」には、
- 強い抗酸化作用
- 腸内の善玉菌を増やす
- 血糖値の急上昇を抑える
- 発がん物質ができるのを抑える
などの効果が期待されているので、むしろ健康のために「色」に注目して選ぶのもおすすめですね^^
★味噌の栄養についてはこちら
⇒味噌の栄養と効果5つとは?マニアおすすめの味噌の種類はコレ!
というわけで、ここまで味噌の違いについて見てきました。
味噌の違いを知ると次は「じゃあ、どの味噌をどう使えばいいの?」って気になる人も多いはず♪
なのでお次の章では、味噌の使い分けについてお話ししていきますね。
味噌の種類を知って上手に使い分けよう!
~ドレッシングに合う味噌はどれ?~
同じ種類の味噌でも味や色が違うので、今回は
- 米味噌
- 甘味噌(白)
- 甘味噌(赤)
- 甘口味噌(淡色・赤)
- 辛口味噌(淡色・赤)
- 麦味噌
- 甘口味噌(淡色)
- 辛口味噌(淡色・赤)
- 豆味噌(赤)
というふうに分けてお話ししていきますよ^^
それでは順番に、味噌の使い分けを見ていきましょう。
米味噌の場合
米味噌「甘味噌(白)」
色が白い味噌は素材の色を邪魔しないので、西京漬けや酢味噌和えなど素材の色を活かしたい料理にピッタリ。
しかも白い米味噌は甘みがものすごく強いので、同じく甘みのある牛乳や生クリームを使ってなおかつ色もケンカしない白色の洋食(私はグラタンやクリームパスタがお気に入り)にも合いますよ♪
また、辛みの強い味噌に混ぜて使えばマイルドな味噌ができるので使い方はさらに広がります^^
米味噌「甘味噌(赤)」
赤い甘味噌はふろふき大根や味噌田楽など、色があまり華やかでなく、素材の味も素朴なものに向いていますね。
私は甘みが強いのを活かしてピーナッツ味噌を作ったりもしますが、そうするとお肉も野菜も美味しく食べられるのでおすすめです^^
米味噌「甘口味噌(淡色・赤)」
米味噌の甘口味噌は、甘味噌よりも少し塩分強め。
なので「米の甘味噌(赤)だと少し甘すぎる」というときは、この甘口味噌(淡色・赤)を使いましょう。
甘味噌よりも締まった味になるので、少し塩辛さが必要な料理(野菜炒め物やドレッシングなど)に使うと美味しいですよ^^
米味噌「辛口味噌(淡色・赤)」
辛口味噌は塩分が強くて、自己主張もかなり強め。
なので、マヨネーズサラダ・味噌煮込みうどん・モツ煮・タンタン麺など味の濃い料理や脂物との相性ピッタリ!
ちなみに私が祖母から貰うのがこの辛口味噌(赤)なんですが、私が一番好きなのは赤だしとなめこ汁です♪
この味噌は自己主張が強いので、汁物でもバシッと味を決めてくれますよ^^
麦味噌の場合
麦味噌「甘口味噌(淡色)」
米味噌よりも香りがあって甘口のこの味噌は、温かい料理から冷たい料理まで幅広く合います。
ちなみに私は市販で麦味噌を一番よく買うんですが、豚しゃぶのタレ・冷や汁・白和えといった料理だけでなく、普通のお味噌汁にも作っていますね。
ただ、米味噌を使い慣れていると最初は麦味噌の独特な香りが気になるかもしれません^^;
麦味噌「辛口味噌(淡色)」
麦味噌の辛口は肉味噌やキムチ鍋など、辛めの料理に合います。
(辛い料理に使うと麦味噌独特の香りもあまり気にならなくなりますよ)
麦味噌はクセが多少あるし麦麹の大きな粒もゴロゴロしているので、麦味噌の辛口は基本的に「麦味噌の甘口だと甘すぎる」というときに使うといいかな。
私は甘口麦味噌の冷や汁やさつま汁が好きなんですが、夫は辛口のほうが好きみたいなので麦味噌の甘口と辛口の使い分けはお好みでどうぞ^^
豆味噌(赤)の場合
豆味噌は豆だけを使っているだけあって、加熱しても香りが変わりません。
なので、香りがひきたつ温かな料理(味噌煮込みうどんや味噌おでん)に使うと豆味噌の良さを味わえますよ^^
また香りが強いので、同じく香りの強いお肉との相性もGood!
味噌カツやすき焼きに入れても美味しくいただけるでしょう。
ということで、ここまで味噌の種類の違いや使い分けについて見てきました。
少し長くなってしまったので、最後にもう一度まとめておきますね^^
まとめ
- 味噌の種類の違い3つとは
- 原材料
- 米味噌:大豆+米麹+塩
- 麦味噌:大豆+麦麹+塩
- 豆味噌:大豆+麹菌+塩
- 合わせ味噌:2種類以上の味噌や麹が混ぜられている
- 香りや味
- 香りのクセの強さ:豆味噌 > 麦味噌 > 米味噌 > 合わせ味噌
- 甘口:麹の割合が多い
- 辛口:麹の割合が少ない
- 色
- 白色:大豆を茹でている、熟成期間が短い
- 淡色:大豆を茹でている、熟成期間が白より長く、赤より短い
- 赤色:大豆を蒸している、熟成期間が長い
である。
- 原材料
- 味噌の使い分けは
- 米味噌
- 甘味噌(白):素材の色を活かしたいとき、白色の洋食に合う
- 甘味噌(赤):食材の色や味が地味なとき、甘い味が合う料理
- 甘口味噌(淡色・赤):米の甘味噌(赤)だと甘すぎるとき
- 辛口味噌(淡色・赤):味の濃い料理や脂物に合う
- 麦味噌
- 甘口味噌(淡色):米味噌よりも風味をつけたいとき、温かい料理でも冷たい料理でもOK
- 辛口味噌(淡色・赤):麦味噌の甘口だと甘すぎるとき
- 豆味噌(赤):煮込み料理やお肉料理に合う
である。
- 米味噌
今回、味噌には色んな種類があることが分かりましたが、実は日本全体で1番多く使われている味噌って「米味噌」なんですよ。
だからどうしても、スーパーでは米の赤味噌や甘味噌が多めに…^^;
なので、もしかすると豆味噌や麦味噌はお店で探すよりもネットで買ったほうが早い場合もあるかもしれません。
ちなみに私の近所のスーパーでは豆味噌だけがありませんでした(´;ω;`)
もちろん、自分で味噌を手作りするのも楽しくていいですよ♪
ハピパリ運営者 “ すえさや ” ってどんな人?
- 「広島県」出身の「福岡県」住まいのアラサー主婦(生い立ち)
- 発酵食品と猫LOVE
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