「竹ぬか床ってどんなぬか床?」
「普通のぬか床とどう違うの?」



こんにちは、発酵食品マニアのすえさやです^^

私はかれこれ5年以上ぬか床をしているんですけど、数ヵ月前に福岡県の糸島にある市場に行ったとき「竹ぬか床」なるものを見つけまして。

竹ぬか床なんて今まで聞いたこともなかったんですが「ぬか床なら発酵食品マニアとして試さねば!」ということでさっそく購入して、ぬか漬けを作ってみました^^


なので今回は竹ぬか床がどんなぬか床なのかその特徴と、実際に使ってみて分かった普通のぬか床との違いについてお話ししていきますね。
竹ぬか床が気になっているなら、ぜひ最後までご覧ください。


それではまず竹ぬか床がどんなぬか床なのかを見ていきましょう。


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「竹ぬか床」はこんなぬか床!

~左が普通のぬか床、右側が竹ぬか床(見た目は同じ)~

竹ぬか床って聞くと「100% 竹」って思う人が多いかもしれません(私も思っていました)が、実は竹ぬか床って普通のぬか床の材料である

  • 米ぬか
  • 昆布
  • 唐辛子

に「竹(パウダー状)」が入ったものなんですよね。

だから普通のぬか床と比べてものすごく別物というわけでもないし、なんなら普通のぬか床に食品用の竹パウダーを入れるだけで竹ぬか床はできちゃうわけです(ちなみに米ぬかと竹パウダーの割合は6:4 、水の量は米ぬか+竹パウダーの重さ)


でもそんな竹ぬか床、竹が入るだけなのに普通のぬか床と違うところが意外に多かったんですよ。

すえさやすえさや

ちなみに私は竹ぬか床(発酵済み)を購入してから、とりあえず5ヶ月ほど使用してみました。

普通のぬか床と同じようにお世話をし、普通のぬか床と同じように食材を漬けましたよ^^

こうして5ヶ月ほど繰り返して使うことで何がどう違うのかはっきり分かったので、ここからは

  • お世話(かき混ぜ、水抜き、足しぬか)
  • 漬け物の味

に分けてその違いをお話ししていきますね。

人によって竹ぬか床のほうが合っていたり、普通のぬか床のほうが合っていたりすると思うのでどちらが自分に合うのかぜひ比較してみてください^^


それではまず、それぞれのぬか床の「お世話」について見ていきましょう。

竹ぬか床と普通のぬか床「お世話」の違いとは?


ぬか床のお世話といえば、かき混ぜ・水抜き・足しぬかですよね。
どれもぬか床の美味しさを保つのに欠かせないお世話ですが、竹ぬか床と普通のぬか床それぞれどこがどう違うのでしょう。

まずは「かき混ぜ」について比較してみたので、その違いをさっそくお話ししていきますよ~^^

竹ぬか床と普通のぬか床の違い:かき混ぜ編

ぬか床のかき混ぜはぬか床の菌バランスを整えるために行うので、もちろん竹ぬか床にも必要なお世話になります。

でも竹ぬか床をかき混ぜていくうちに分かったのが

  • かき混ぜ回数の差
  • かき混ぜやすさ
  • かき混ぜたあとの手のニオイ

が普通のぬか床とは大きく違うということ。

なのでこの3つについてこれからお話ししていきますね^^
まずはぬか床のかき混ぜで1番めんどくさいなぁと思うであろう「かき混ぜ回数」から。

竹ぬか床はかき混ぜ回数が少なくてすむ

~購入した竹ぬか床にもこんなチラシが入っていました~

普通のぬか床の場合、常温管理だと冬場以外は基本的に1日に1回(冷蔵庫管理だと2~3日に1回)はぬか床をかき混ぜないといけません。

というのも、ぬか床には空気が好きな菌と空気が嫌いな菌がいて、普段はそれぞれがそれぞれの好きな場所で過ごして数を増やしています。

でも特定の菌が増えすぎるとぬか床がおかしくなってしまうので、ぬか床をかき混ぜることで特定の菌が増えすぎないようにしているんですよね。

すえさやすえさや

ちなみにかき混ぜをサボると

  • ぬか床の表面が灰色や白色になる(空気好きの産膜酵母の増えすぎが原因)
  • ぬか床が変なニオイになる(空気嫌いの酪酸菌の増えすぎが原因)

などの異変がおきます^^;

でも竹ぬか床の場合は、毎日かき混ぜをしなくても大丈夫

保管している場所やぬか床の発酵状態にもよるけど、普通のぬか床に比べて圧倒的にかき混ぜの回数が少なくてすむんです!

どのくらい少なくてすむのか、私のぬか床で比較(常温で管理)したところ下のようになりました。

1.常温管理の場合のかき混ぜ回数
  • 春と秋(室温20度くらい)
    • 竹ぬか床:5日に1回
    • 普通のぬか床:1日に1回
  • 冬(室温15度くらい)
    • 竹ぬか床:10日に1回
    • 普通のぬか床:2日に1回
  • 夏(室温30度くらい)
    • 竹ぬか床:3日に1回
    • 普通のぬか床:1日に4回


ちなみに、常温管理でかき混ぜのお世話をどのくらいサボれるか(笑)やってみたところ、室温が25度くらいだと普通のぬか床は2日放置で表面の変色がおき、竹ぬか床は7日放置で異臭が起こりました。


竹ぬか床がなぜこんなに長い間放置できるのか調べてみたところ、竹ぬか床に入っている竹パウダーが水分を吸収するおかげで通気性がよくなり、空気を嫌う酪酸菌が増えにくくなるからなんですって。

でも私はそれだけじゃなくて、放置できる日数やぬか床のかき混ぜ回数から「もしかしたら竹ぬか床は普通のぬか床に比べて発酵がゆるやかなのかも?」とも思いました。

すえさやすえさや

乳酸菌は野菜から出た水分に含まれる糖分をエサにして増えているのに「竹パウダーが水分を吸うということは乳酸菌が糖分をエサにしにくいのでは?」と。

普通のぬか床だと発酵フィーバー(ぬか床の膨張や酸味の増加)が起こる夏場の常温管理も、竹ぬか床にはほぼなんの変化もなかったですし。

だからなのか、竹ぬか床の製造者の方に問い合わせたところ「竹ぬか床は冷蔵庫での管理は乳酸菌が減るので推奨していません。1年を通して常温で管理してほしいです。」とのことでした。


でも普通のぬか床は冷蔵庫で管理する場合もあるし…ちゃんと比較をせねばということで私は2ヶ月だけ竹ぬか床を冷蔵庫で管理してみました。

2.冷蔵庫で管理した場合のかき混ぜ回数の比較
  • 竹ぬか床:10日に1回
  • 普通のぬか床:2~3日に1回かき混ぜる


普通のぬか床でも夏場の常温管理に比べると冷蔵庫管理はかき混ぜ回数がぐっと減りますが、それでも7日くらい放置していれば薬品のようなニオイがしてきます。

でも竹ぬか床がおかしくなったのはなんと、放置してから14日くらい経ってから!

「10日も放置できるのか!すご~!」とテンションが上がったんですけど、そのテンションも長くは続かず…。


というのも、普通のぬか床よりも発酵がゆるやかである可能性のある竹ぬか床は酸味の減り具合もはやいはやい^^;
冷蔵庫管理で食材を漬けるようになるとあっという間に酸味が消え失せてしまいました。

もちろん普通のぬか床を冷蔵庫で管理するのと同じように「週に1回、1日だけ常温に置いておく(減った乳酸菌を戻すため)」を実行していたんですが竹ぬか床は発酵がゆるやかだからなんなのか、1日じゃ全く意味がない!

消えた酸味を戻すのに3週間くらいかかって結局のところ常温管理みたいになりました^^;


だから竹ぬか床を冷蔵庫に入れるのは

  • 猛暑の日に何日か家をあける
  • 長期間ぬか床をお休みする

場合のみにすることを私はおすすめします^^


と、こんなふうに竹ぬか床は普通のぬか床に比べてかき混ぜ回数が圧倒的に少なくてすむのでお世話がとっても楽!

なんですが!
そのかき混ぜを行うたびに気持ちがモヤ…っとすることがあるんですよね。

それが竹ぬか床の混ぜにくさ^^;

竹ぬか床はかき混ぜにくい…

竹ぬか床って竹パウダーが入っているからか、すんごくパラパラしているんですよ。
しかもぬか床の中の空気を抜くとかさが大幅に減り、空気を抜いた竹ぬか床の硬さはもう手が入らないくらい^^;

こんな感じ(左が竹ぬか床、右側が普通のぬか床)↓

だから普通のぬか床に比べて

  • 混ぜるとき1発目に手を入れて掘り返したとき、反動で容器の外にぬかが飛び散りがち
  • ぬか床がごわごわしているので手の甲の皮膚がちょっと痛くなる

などモヤっとすることがありました。

普通のぬか床だったら柔らかいしまとまりがあるおかげで、ぬかがパッととび散ることもないし手が痛くなることもないのに…って。

それにかき混ぜとは関係ないけど、竹ぬか床は空気を抜くと硬いので食材を漬けたり取り出したりするたびに1度全部を掘り返さないといけないのもモヤポイント^^;

普通のぬか床だと食材をぬか床にむにゅっと押し付けて漬けられるけど竹ぬか床は硬くてそれができません。
また、普通のぬか床だと食材が漬かっている部分に手を突っ込んでそのまま取れるけど、竹ぬか床だとそもそも手が入らない…。

慣れるまでは手間がかかるように感じてちょっとモヤっとするかもしれません。


でも竹ぬか床のパラパラさは食材にぬかがこびりつかずに取り出せるので、良いところでもありますね^^


と、こんな感じで竹ぬか床には若干の混ぜにくさはありますが「こんなもんだ」と慣れてしまえばなんのモヤも感じなくなります。

それに竹ぬか床は普通のぬか床と違ってニオイもひかえめなので、ぬか床のニオイが気になる人にとってはとっても使いやすいぬか床だと思いますよ。

竹ぬか床は手がクサくならない!

普通のぬか床って素手でかき混ぜると手にもしっかりとニオイがつくものなんですが、竹ぬか床は素手で混ぜても手が全然クサくなりません^^

普通のぬか床よりもぬかが少ないからなのか、発酵がゆるやかだからなのか、竹に消臭効果があるからなのか…理由はわかりませんが本当にニオイがひかえめなんですよ。

すえさやすえさや

初めて竹ぬか床を混ぜたあとは本当にびっくりしました!

普通のぬか床だと混ぜたあとは猫が絶対に近寄ってこないのに、竹ぬか床だと混ぜたあとでも猫が近寄ってきたんです!

とはいえ、竹ぬか床にはちょっと残念だな…と思う点が^^;

それは「ぬか床を混ぜたあとの手のしっとり感がない」ということ。
米ぬかには米油が含まれていて普通のぬか床だと混ぜたあとに手がしっとりと保湿されるんですが、竹ぬか床は不思議なことにこのしっとり感が全然ありませんでした(逆に手がきゅっきゅする感じ)

だから人によっては竹ぬか床を素手で混ぜていると、保湿成分が少ないぶん塩分にあてられたり竹パウダーのごわつぎで肌が荒れてしまうかもしれません。

なので普通のぬか床でも手が荒れてしまう人は、竹ぬか床を素手で混ぜるのは個人的にはあまりおすすめしないかな^^;
私自身、普通のぬか床で手が荒れることはないんですけど、竹ぬか床だと手の甲がたまにかゆくなるのでもし素手で混ぜるなら混ぜたあとの保湿は必須ですね。


ということで、ここまでぬか床にかかせない「かき混ぜ」のお世話について竹ぬか床と普通のぬか床の違いを見てきました。

竹ぬか床はかき混ぜ回数が少なくてすむし手にもニオイがつかないので、とてもお世話しやすいと思います^^
その反面、人によってはぬか床がごわごわ硬くて混ぜたあとに皮膚が赤くなったり、保湿力がなくて手が荒れやすくなったりするかもしれないのでそこがマイナスですよね。

でも実は「竹ぬか床が硬い」というのは、ぬか床のお世話のひとつ「水抜き」をしなくていいというメリットになるので、そう考えるとちょっとは我慢できるかもしれません^^

竹ぬか床と普通のぬか床の違い:水抜き編

普通のぬか床だと食材を漬けていくうちに水分が溜まっていくので、水抜きは絶対にしないといけないお世話になります。

★ぬか床の水抜きについてはこちら
ぬか床の水抜き方法は4つ!ズボラさんもこれだけで簡単OK!

でも竹ぬか床の場合、ぬか床に入っている竹パウダーがぬか床内の水分を吸い取ってくれるので水抜きの必要がないんですよ。

私自身、竹ぬか床を5ヶ月使っていますが水抜きは一度もしていません^^(その間、普通のぬか床は3回ほど水抜きをしました)


ただ、竹ぬか床は水分を吸い取る竹パウダーがすぐに水分でいっぱいにならないように「塩もみをしてから漬ける」のが基本になります。

でも、その塩もみが意外と面倒!(笑)

普通のぬか床だとそのまま漬けられる大根・人参・キャベツなども竹ぬか床に漬ける場合は塩もみが必要。

また、水分の多いナスや白菜などを竹ぬか床に漬ける場合は塩もみしてから10分くらい寝かせて、水分を拭き取ってから漬けなければならない。


竹ぬか床のように毎回塩もみをして漬けるかわりに水抜きをしないのか、普通のぬか床のように塩もみを省略するかわりに水抜きをするのか、これはもう個人の好みの問題でしょうね^^

ちなみに、竹ぬか床も毎日使っているとぬか床がしっとりしてきます。
これはぬか床に水分が溜まっている証拠なので「足しぬか」をしてまた水分を吸い取れるようにしないといけません。

足しぬかのお世話に関しては、竹ぬか床も普通のぬか床もあまり変わりはないんですがちょっと補足があるのでそれをお話ししますね。

竹ぬか床と普通のぬか床の違い:足しぬか編


足しぬかはぬか床の栄養補給や水分管理に欠かせないお世話なので、竹ぬか床も普通のぬか床と同様、足しぬかのお世話が必要になります^^

そんな足しぬかの頻度や分量ですが

  • 竹ぬか床(竹ぬか床専用のたしぬか):月に1回 20~30g
  • 普通のぬか床(市販の粉末ぬか床):月に1回 1カップ(約50g)

と竹ぬか床も普通のぬか床もそんなに差はありません。

★ぬか床の足しぬかについてはこちら
ぬか床の足しぬかのやり方!頻度や分量&入れすぎたときの対処法は?

ただ竹ぬか床の場合、パラパラしていて食材にほとんどぬかがつかないので足しぬかをするたびにぬか床がどんどん増えていくんですよね^^;

普通のぬか床だと足しぬかをしても漬けるたびに食材にぬかがついて減っていくので、ぬか床の量を考えることはそんなにありません。
でも竹ぬか床の場合そうはいかないので、ぬか床が増えたら

  • ぬか炊き
  • ジップロックにぬか床を取り分けて魚肉を漬ける(ぬか床は使い捨て)

にして美味しく消費していく必要があります^^

すえさやすえさや

ちなみに竹ぬか床に入っている竹パウダーは食用なので、食べても大丈夫!
製造者の方もぬか炊きをおすすめしていました。

★ぬか炊きについてはこちら
ぬか漬けのぬかを食べる!今すぐできる美味しいレシピ3つとは? 

ということで、ここまで竹ぬか床と普通のぬか床の「お世話の違い」を見てきましたがいかがでしょう?

竹ぬか床にもデメリットはあるものの、普通のぬか床に比べると圧倒的にお世話が楽ですよね^^

とはいえ、ぬか床は「味」も大切!
なのでここからは普通のぬか床で漬けた漬物と竹ぬか床で漬けた漬物の「味の違い」をお話ししていきますよ^^


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竹ぬか床と普通のぬか床「漬け物の味」を比較!

今回はぬか漬けの定番野菜「きゅうり」と色落ちで悩みがちな「ナス」、そして増えたぬか床の処理として使うお肉のぬか漬けとして「鶏のささみ肉」を漬けて味を比べました。

もちろん使うぬか床によって味は変わるし好みだって人それぞれなので、これはあくまでも私個人の感じ方になります^^
なので参考程度に見てみてくださいね。


それではさっそく「きゅうり」を漬けた場合、竹ぬか床と普通のぬか床で味はどう違ったのか見ていきましょう。

きゅうりを竹ぬか床と普通のぬか床で漬けた場合

~左側が竹ぬか床、右側が普通のぬか床で漬けたもの~

見た目の違い

竹ぬか床:★★★★☆
ぬか床:★★★★★

普通のぬか床で漬けたきゅうりは全部が同じ色でちゃんと漬かっているのが見てわかるけど、竹ぬか床で漬けたきゅうりは色がまばらで少し漬かりが浅いように見える。

切ったときの断面も普通のぬか床で漬けた場合はみずみずしく輝いていたけど、竹ぬか床で漬けた場合は普通のきゅうりを切っている感じだった。

香りの違い

竹ぬか床:★★★☆☆
ぬか床:★★★★★

漬け床から出した瞬間の香りは、やはり普通のぬか床のほうが断然良い。
普通のぬか床から出したものは酸っぱい香りときゅうりの香りがふわぁ~!と広がるけど、竹ぬか床はそもそも香りがあまりしないのでぬか漬けの香りも控えめ。

でも竹ぬか床で漬けたものは口に入れると竹の香りがするので、普通のぬか漬けとは風味が違った。
竹の割りばしで野菜を食べている感覚に似ているかも^^

味の違い

竹ぬか床:★★★★★
ぬか床:★★★★★

だいたいの味は同じで、竹ぬか床で漬けても酸味はあるし旨味も感じられた。

ただ普通のぬか床で漬けたほうが味に深みがあるように感じられて、ご飯と一緒に食べるなら普通のぬか床で漬けたほうが絶対美味しい。
竹ぬか床で漬けた場合はさっぱりと漬かるので、漬物というよりもサラダ感覚かな。
それぞれ違う美味しさだった!

ちなみに…

きゅうりの漬け方は、竹ぬか床で漬ける場合も普通のぬか床で漬ける場合もそんなに変わりはありません。
どちらも漬ける前に塩もみをしてそのまま漬けます^^

漬かるまでの時間は普通のぬか床だと

  • 冬(20度くらい):1日~1日半
  • 春や秋(25度くらい):半日~1日
  • 夏(30度くらい):4時間~6時間

という感じでその季節の室温によって変わるけど、竹ぬか床の製造者さんによると竹ぬか床を使うときの漬け時間は基本8~10時間とのこと。
普通のぬか床と違って何を漬けても漬け時間が固定なのは楽でいいですよね。

ということで、竹ぬか床と普通のぬか床できゅうりを漬けた場合のそれぞれ違いを見てきました。
食べ比べてみて、個人的にはちょっとした違いはあるもののそんなに大きな差はないように感じました。どちらも美味しかったし^^


ではこの調子で「ナス」のぬか漬けも比較していきましょう!

ナスを竹ぬか床と普通のぬか床で漬けた場合

~左側が竹ぬか床、右側が普通のぬか床で漬けたもの~

見た目の違い

竹ぬか床:★★★★★
ぬか床:★★★★★

ナスの綺麗な紫色はどちらのぬか床で漬けても残っていて、全然差はなかった。
きっとどちらも塩もみをしてから漬けているからだろう。

香りの違い

竹ぬか床:★★★☆☆
ぬか床:★★★★★

ナスの白い部分にぬか床のエキスが入り込むからなのか、普通のぬか床で漬けたナスはものすごく香り高い。
竹ぬか床で漬けたナスはあまりぬか床の香りがしないのでちょっと物足りない…。

香りの差はきゅうりより大きいかも。

味の違い

竹ぬか床:★★★☆☆
ぬか床:★★★★★

普通のぬか床で漬けたナスはやわらかな食感で、噛んだ瞬間にじゅわっと水分が出てきてとても美味しい。
でも竹ぬか床で漬けたナスは「生のナス感(ずわずわした感じ)」が残っていてジューシーさもそんなにない。
それに噛んだときに広がるわずかなエキスから竹をものすごく感じるので、気になる人は気になるかも…。

とはいえ竹ぬか床で漬けたナスはぬかの味がほとんどせず、ナスのフルーティーさを感じるのでサラダ感覚で食べるならgood!

ちなみに…

ナスの漬け方は、竹ぬか床で漬ける場合と普通のぬか床で漬ける場合でちょっと変わります。

普通のぬか床で漬ける場合は塩もみをしたらそのまま漬けられる(置いても数分だ)けど、竹ぬか床で漬けるときは余計な水分を入れないために塩揉みしたあと10分ほど置いて、水分を拭き取ってから入れないといけません。

漬かるまでの時間(ナスを半分に切った場合)は普通のぬか床だと

  • 冬(20度くらい):1日~1日半
  • 春や秋(25度くらい):1日
  • 夏(30度くらい):半日

くらいで、竹ぬか床は季節とわず8~10時間。

竹ぬか床でナスを漬けた場合は漬かり具合からもっと長く漬けたいと思うかもしれませんが、竹ぬか床の製造者さんいわく「もちろんそれ以上の長さで漬けてもかまいません。でも古漬け(長く漬けること)は向いていないので、基本は一晩漬け(8~10時間)でおすすめしています。そのほうがあっさりと食べやすいですよ。」とのこと。

なのでどうしても長く漬けたいなら、様子を見ながら少しづつ漬け時間を伸ばしていくのがいいかもしれませんね。


ということで、きゅうりとナスを使って普通のぬか床と竹ぬか床で漬けた場合の味の比較をしてきました。

でも竹ぬか床に漬けられるのは野菜だけではありません!
お肉やお魚を漬けることもできるので、お次は「鶏のささみ肉」を使って味の比較をしていきましょう。

鶏ささみ肉を竹ぬか床と普通のぬか床で漬けた場合

~左側が竹ぬか床、右側が普通のぬか床で漬けたもの~

見た目の違い

竹ぬか床:★★★★★
ぬか床:★★★★★

変わらない。

香りの違い

竹ぬか床:★★★★★
ぬか床:★★★★★

変わらない。

味の違い

竹ぬか床:★★★★★
ぬか床:★★★★★

ほとんど変わらないけど、普通のぬか床のほうがちょっと酸味を感じる。
どちらも美味しい!
お肉は野菜ほど味に違いは出ない。

ちなみに…

お肉の漬け方は、竹ぬか床で漬ける場合も普通のぬか床で漬ける場合も変わりはありません

ジップロックに唐揚げサイズもしくは薄く切ったお肉とぬか床を入れてまぶし、冷蔵庫に入れておくだけ!(ささみは厚い部分を開きました)

漬ける時間は

  • 普通のぬか床:6時間
  • 竹ぬか床:一晩(8~10時間)

と違いますが、これも薄味がよかったら短めに、濃い味にしたかったら長めにすれば調節できます。

漬けた後はぬかを洗い流して水分をふき取り、焼いてから食べましょう^^

あ!そうそう!
お肉やお魚を漬けるのに使ったぬかは野菜を漬けたりせず、そのまま捨ててくださいね。


ということで、ここまで竹ぬか床と普通のぬか床の違いについていろいろ見てきました。
比較することが多くて長くなってしまったので、どんな違いがあったのかもう一度ふり返っておきましょう^^

それと最後に、竹ぬか床を使って食材を漬けるときの漬け方も軽くお話ししておきますね。

まとめ

  1. 竹ぬか床とは普通のぬか床の材料に「竹(パウダー状)」が入ったものである。
  2. 竹ぬか床は普通のぬか床と違って
    • かき混ぜ回数が少なくてすむ
    • ぬか床がパラパラなので混ぜるときに容器の外に飛び散りがち
      ⇒でも食材にぬかがこびりつかないので取り出しやすい
    • 竹ぬか床は手で混ぜても手がクサくならない
    • 米油のしっとり感はなく、ぬか床がごわごわしているので手の甲の皮膚もちょっと痛くなる
    • 水抜きが必要ない
      ⇒でも余計な水分を入れないために毎回塩もみが必要

    といった違いがある。

  3. 竹ぬか床で漬けた漬物は、普通のぬか床で漬けた漬物と違って
    • ぬかの香りはひかえめだけど竹の香りがする
    • 酸味や塩味が控えめでさっぱりとして、食材の味がしっかり残っている

    といった違いがある。


今回初めて竹ぬか床を使ってみましたが、個人的に竹ぬか床で漬ける野菜は漬物というよりもサラダという感じがしっくりきます^^

すえさやすえさや

普通のぬか漬けよりも塩味が控えめで野菜の食感も味もしっかりと残っているし、とても食べやすいですよ。

それになにより毎日のかき混ぜがいらないというのが1番嬉しい!
手間がいらないぶん普通のぬか床に比べて旨味や香りは控えめですけど、手軽にぬか漬けを始められるし失敗もしにくいので「竹ぬか床」おすすめです♪

そんな竹ぬか床を使って食材を漬けるときは…

  1. 基本は塩もみをしてから漬ける
    (きゅうり、ズッキーニ、大根、人参、キャベツ、オクラ、ピーマン、ししとう、トマトなど)
  2. アクや水分が多いものは、塩もみをして10分ほど置き水分を拭き取ってから漬ける
    (ナス、ゴーヤ、白菜、水菜など)
  3. 硬いものは茹でて冷ましてから漬ける
    (かぼちゃ、枝豆、冬瓜、さつまいも、ブロッコリー、カリフラワーなど)
  4. そのままで漬けられるもの
    (ミニトマト、生とうもろこし、ゆで卵、お魚やお肉(ぬか床は別にして漬ける)など)


ぜひあなたもいろいろと漬けてみてくださいね^^

「ぬか床のお世話について」電子書籍あります

私は今でこそ色んなぬか漬けを楽しんでいますが、最初からサクサクできていたわけではありません。
ぬか床のお世話方法も含め、なにからなにまで全て祖母のおかげ。

ぬか漬け歴50年以上の祖母に教えてもらったこと、そのときのやりとりを忘れないように…という個人的な目的がメインでもありますが、せっかく教えてもらったんだから私の経験談とともにあなたにも共有できたら…と1冊の本にしました。

ぬか床に慣れていないあなたの助けに少しでもなれれば嬉しいです。

本のもくじ

1.ごあいさつ
 1-1.すえさやはこんな人です!
2.それではさっそく!ぬか床をどこで管理しましょう?
 2-1.冷蔵庫管理にはメリットが3つ
 2-2.冷蔵庫での管理にはデメリットも…
 2-3.常温管理だとメリットは3つ
 2-4.常温での管理にもデメリットが…
3.ぬか漬けの美味しさのカギは「かき混ぜ」
 3-1.あなたのぬか床に合った混ぜる頻度は?
 3-2.ぬか床を適当に混ぜるのはNGです
 3-3.かき混ぜは素手か手袋か?
4.ぬか床がビシャビシャ。それマズくなる原因です!
 4-1.ちょっとの水抜きなら「キッチンペーパー」におまかせ
 4-2.水たまりも「水抜き器」なら楽~に対処できる
 4-3.水抜きできて、しかも美味しい「乾物」
5.ところで、足しぬかのやり方知ってる?
 5-1.お手製ぬか床にこだわるなら「ぬかも塩も自分で用意」
 5-2.時間もお世話も楽に短縮するなら「市販の粉末ぬか床」
 5-3.ブランドの味でぬか漬けを食べたいなら「市販の熟成ぬか床」
 5-4.足しぬかの頻度?タイミングを見て決めるんだ!
6.【番外編】ぬか床さんお留守番(お休み)をお願いします!
 6-1.1週間くらいの留守ならコレとアレに気をつけるべし
 6-2.長期の留守またはぬか床をお休みさせるなら
7.おわりに

電子書籍はAmazon kindleにて販売しており、Amazon kindleUnlimited(読み放題)にも対応しています。
気になる方はこちらからどうぞ

ハピパリ運営者 “ すえさや ” ってどんな人? 

  • 「広島県」出身の「福岡県」住まいのアラサー主婦(生い立ち
  • 発酵食品と猫LOVE
  • ゲームも好き
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